「ランニングって、お金かかるの?」
ランニングを始めようと思ったとき、ふとそう思いました。シューズは何を買えばいいか、ウェアは必要か、大会に出るとどのくらいかかるのか。なんとなく始める前にお金の話を整理しておきたかった。
結論から言うと、走るだけならそれほどお金はかかりません。ただし、大会の沼にはまると話が変わってきます。
FP資格を持ち、自分でもランニングにかけてきたお金を把握している私が、リアルなコスト感をお伝えします。
ランニングにかかるお金
最低限必要なもの
ランニングを始めるにあたって、本当に必要なものはシンプルです。
ランニングシューズ:7,000〜15,000円前後
一番大事な投資はシューズです。安すぎるものは足への負担が大きく、怪我につながりやすい。かといって、最初から高機能なレーシングシューズは必要ありません。
初心者向けのクッション性のあるシューズなら、1万円前後で十分なものが揃います。ナイキ・アシックス・ニューバランスあたりで探せば、1万円台で履き心地のいいシューズが見つかります。
私が最初に買ったシューズは約11,000円。今もこの価格帯のものを使い続けています。
ウェア:3,000〜8,000円程度
ウェアは、暑くなりすぎない・動きやすいものであれば最初はなんでもOKです。綿素材のTシャツは汗で重くなるので、速乾性のある素材のものがおすすめ。
ユニクロやワークマンのスポーツウェアでも十分走れます。ランニング専用のウェアにこだわらなくていいので、最初は手持ちのスポーツウェアで始めてみるのもありです。
最低限の初期費用:1〜2万円程度
シューズとウェアだけなら、スタート時の出費は1〜2万円ほど。これだけで走り始められます。
あると便利なもの(なくても走れる)
走り慣れてくると、欲しくなってくるものも出てきます。
| アイテム | 目安価格 |
|---|---|
| スポーツ用ソックス | 500〜2,000円 |
| ランニングポーチ・ウエストバッグ | 1,000〜3,000円 |
| スポーツウォッチ・GPS時計 | 5,000〜50,000円 |
| イヤフォン(ランニング中の音楽用) | 3,000〜20,000円 |
スポーツウォッチは高いものを買おうとするとキリがないですが、最初はスマートフォンのアプリで代用できます。走るルートと距離を記録したいだけなら、無料アプリで十分です。
趣味としてのコスパを考える
ジムと比較してみると
ランニングのコスパを測るとき、よく比較されるのがジム通いです。
一般的なフィットネスジムの月会費は、だいたい月5,000〜15,000円ほど。年間で6万〜18万円かかります。
ランニングにかかる年間費用を計算してみると、シューズの買い替えが年1回(1万円)、ウェアの補充が5,000円程度として、年間維持費は1〜2万円前後。
ジムと比べると、年間4〜10万円の差が出ます。「健康のために体を動かしたい」という目的なら、ランニングはコスパが圧倒的によい趣味と言えます。
そもそも、ジムに通っていてもウェアやシューズ代は発生します。その点を考えると、ランニングとジムのコスパを比較するまでもないくらい、差は明確です。
他の趣味と比べると
| 趣味 | 月間費用の目安 |
|---|---|
| フィットネスジム | 5,000〜10,000円 |
| ゴルフ | 10,000〜30,000円以上 |
| テニス | 5,000〜15,000円 |
| ランニング(大会なし) | 1,000〜2,000円程度 |
「大会に出ない」前提であれば、ランニングの月間コストは限りなく低くなります。
ただし、大会の沼に落ちると話が変わる
ここまでの話は「走るだけ」が前提です。でも正直に言うと、大会に出始めると、お金は無限に飛んでいきます。
大会参加費だけでも:
- 5kmレース:2,000〜4,000円
- 10kmレース:3,000〜6,000円
- ハーフマラソン:4,000〜8,000円
- フルマラソン:8,000〜20,000円以上
さらに、大会が遠方だと交通費・宿泊費が加わります。大きな大会になるほど、1回の参加で2〜5万円以上かかることも珍しくありません。
そして、大会に出始めると「もっといいシューズが欲しい」「レース用ウェアを揃えたい」「ランニングウォッチが必要だ」という気持ちが芽生えてくる。これが大会沼の始まりです。
私も経験があります。気づいたら年間のランニング関連費用が10万円を超えていた年もありました。「走るだけ」のコスパの良さはどこへ……という感じです。
ただ、大会に出ることで得られる体験や達成感は、お金では測れない部分もあります。大会沼は楽しい沼でもあります。自分がどのくらいお金をかけたいかを決めておくことが大事です。
健康投資としての価値
ランニングを「趣味のコスパ」だけで測るのは、少しもったいない気もします。ランニングは健康投資としての側面があります。
医療費の削減という視点
定期的な運動習慣は、生活習慣病のリスクを下げる効果があるとされています。将来の医療費や薬代を考えると、今のランニングコストは安い投資と考えることもできます。
FP的な視点で言えば、若いうちの健康投資は、老後の医療費というリスクを下げるための「保険」のようなものです。
メンタルへの効果
走ることで気分転換になる、ストレスが和らぐという効果も、価値として計算に入れていいと思います。
ストレス解消のためにお酒を飲んだり、衝動買いをしたりするコストと比べると、ランニングの費用対効果は十分に高い。
まとめ
ランニングのコスパをまとめると、こうなります。
- 走るだけなら:コスパ最高。初期費用1〜2万円、月間維持費ほぼゼロ
- ジムと比べると:年間数万円の節約になる
- 大会に出始めると:青天井。自分でコントロールが必要
- 健康投資として見ると:長期的なコスパはさらに高い
ランニングを始めるコストは、驚くほど低いです。まずはシューズ1足から始めてみてください。
大会の沼については……入るかどうかは自己責任で。楽しい沼ですが、財布の紐はしっかり持っておくことをおすすめします。

