「走ることが好き」になったのは、走れるようになってからの話です。
最初の練習で走れたのは、1分ちょっと。すぐ息が上がって、膝が痛くて、「こんな私がフルマラソンなんて無理かも」と本気で思いました。でも今、42.195kmのゴールテープを切った経験があります。
変わったのは、体力だけじゃなかった。「走れない自分」に対する見方が変わったことが、いちばん大きかった気がします。
1分走れれば、スタートラインに立てる
よく「まず5kmを走れるようになってから」と言われます。でもそこまでのハードルが高くて、なかなか一歩が踏み出せない人も多いはず。
私がやっていたのは「1分走って、2分歩く」の繰り返しです。
最初のうちは1分走るだけで脚が重くなります。でも不思議なもので、2週間もすると「もう少し走れるかも」という感覚が出てきます。体が変わるより先に、走ることへの抵抗感がなくなってくるのです。
「走る」の定義を広げてみる
時速6kmで走っても、それはちゃんとした「ランニング」です。競歩より少し速いくらいのペースでも、脚は前に進んでいる。フルマラソンに「速さ」は関係ない。ゴールするかどうかが全てです。
「いつの間にか走れていた」という変化
練習を重ねていくと、ある日気づきます。「あれ、今日は歩かなかった」と。
劇的な変化があったわけじゃない。ただ積み重ねた時間が、気づかないうちに体と心を変えていた。この感覚を、ぜひ体験してほしいのです。
走れるようになるのに必要なのは:
- 速さではなく、継続性
- 根性ではなく、ゆるい習慣
- 完璧な計画より、続けられるペース
年齢的に更年期による体調変化が出てくる年頃。体と相談しながら、週に2〜3回、30分動ければ十分です。休んだ日があっても、また再開すればいい。マラソンの練習は「休まないこと」より「やめないこと」が大切です。
ゆっくりジョグでも、フルは完走できる
名古屋ウィメンズの制限時間は7時間。キロ9分50秒ペースで走り続ければ、制限内にゴールできる計算です。
「そんなに遅くていいの?」と思うかもしれませんが、いいんです。歩くより少し速いくらいのジョグでも、42kmを制限時間内に完走したランナーはたくさんいます。
大切なのは、最後まで動き続けること。速く走れなくていい。止まらなければいい。
「歩く」も戦略のひとつ
歩くことを「失敗」だと思わないでください。補給所で確実に栄養を摂るために歩く、急な坂道を歩いてペースを回復させる——これは立派な戦略です。
歩くことを組み込んだランウォーク戦略で完走している人は、プロのランナーにも存在します。
まとめ
走ることは、最初から楽しくなくていい。最初からうまくなくていい。1分走って歩くところから始めた人が、フルマラソンを完走できる。それは、数字が証明していることです。
「いつかできるかな」と思っているあなたへ。できます。ただ、今日の1分から始めてみてください。

