投資を始めた頃、ふと証券口座をチェックしたら、含み損が十数万円になっていたことがありました。
一瞬ため息が出て、そのまま画面を閉じました。でも不思議なことに、その夜はいつもより少し早めにランニングシューズを履いて外に出ていました。
走りながら、「あ、これ投資とよく似てるな」と思いました。すぐに結果が出ないものを、淡々と続けること。どちらも、それが本質のような気がして。
今回は、投資の含み損とランニングの意外なつながりについて、体験ベースで整理してみます。FP2級を持つ私が言うと少し違和感があるかもしれませんが、正直なところ含み損はやっぱり気持ちが沈みます。そのリアルも含めて書いてみます。
ランニングにかかるお金、実際のところ
「ランニングはお金のかからない趣味」とよく言われます。確かにジムのように毎月固定費はかかりませんが、走り続けると意外とお金は出ていきます。
私が実際にかけている主な費用はこんなイメージです。
- ランニングシューズ:1〜2万円(1〜2年に1足)
- ウェア・パンツ:5,000〜1万円程度
- 大会エントリー費:3,000〜15,000円前後(年1〜2本)
- ランニングウォッチ:2〜3万円(数年単位で使う)
年間トータルで計算すると、大会に1〜2本出る場合で4〜6万円ほど。月換算にすると3,000〜5,000円程度です。
スポーツジムの月会費が5,000〜1万円前後なのと比べると、むしろ安い部類に入ります。お金をかけようと思えばキリはないですが、最低限のシューズとウェアがあれば走れるのがランニングの良いところです。
NISAの毎月の積立額と比べると、ランニングにかかる費用は決して大きくありません。それなのに、体へのリターンはしっかり実感できる。この点が、ランニングを続けている大きな理由のひとつです。
趣味としてのコスパ——「含み損にならない」という安心感
投資をしていると、どうしても含み損の時期があります。積み立ててきた分が一時的にマイナスになるのは、長期投資では珍しくないことです。頭ではわかっていても、スマホで赤い数字を見るたびに少し気持ちが沈むのは、FP資格を持っていても正直なところです。
一方、ランニングに使ったお金は、確実に体に返ってきます。
1万円のシューズで走った300kmは、含み損にはなりません。走ったという事実は消えないし、心肺機能が少しずつ上がったり、体が軽くなったりという実感は、相場に関係なく積み上がっていきます。
コスパという言葉を使うなら、ランニングは「確定利益がある趣味」です。やればやった分だけ体に蓄積される。投資のように一時的にマイナスになることはありません。
含み損で気持ちが揺れるとき、「少なくとも走った分は確実に残っている」と思えるのは、地味に心強いことです。お金の世界では不確実性がつきまといますが、体を動かした事実だけは誰にも消せません。その「確かさ」が、ランニングを続けるモチベーションにもなっています。
健康投資としての価値——含み損期間のメンタルに効く理由
投資の長期保有を続けていると、相場が荒れる時期が必ずあります。含み損が数ヶ月続くこともあれば、ニュースを見るたびに不安になることもあります。
そういうとき、私がよくするのが「数字を見るのをやめて走りに行く」ことです。
走っている間は、証券口座の画面を開けません。スマホをポケットにしまえば、強制的にデジタルデトックスになります。そして30分ほど走り終わると、不思議と「まあ、長期で見ればいいか」という気持ちに落ち着いてきます。
これは、運動後のセロトニン効果だけではないと感じています。ランニング自体が「コツコツ続けることで積み上がる」という体験だから、だと思っています。
タイムが上がらない停滞期も、体が重くて走れない日も、それでも続けていると、ある日ふと「気づいたら距離が伸びていた」という瞬間があります。投資も同じで、含み損の時期を耐えながら積み立て続けると、相場が回復したときに一気に積み上がることがあります。
長期で見ると、どちらも焦って手放したタイミングが一番もったいないです。
ランニングを続けることで、「結果が出ない時期でも続ける」という感覚が少しずつ体に染み込んでいる気がします。投資のメンタルを鍛えているのは、実はランニングかもしれない、と思うことがあります。
まとめ
含み損が出た時でも、私はランニングシューズを履くことにしています。
- 数字から一度離れて、頭を休める
- 体を動かして気持ちをリセットする
- 「コツコツが確実に積み上がる」という実感を取り戻す
ランニングにかかる費用は年間数万円ですが、それは「確定利益のある健康投資」です。相場がどうなっても、走った分だけ体力と精神力が残ります。
投資とランニングは、どちらも「今すぐ結果を求めない力」が必要です。含み損の時期に走り続けることが、投資を続けるメンタルのトレーニングにもなっている、そんな実感があります。
含み損はいつか含み益になる日が来ることもよくあります。ランニングも、一歩一歩の積み重ねがいつか大会のゴールテープになります。どちらも、やめなければ負けじゃないと、そんなことを考えながら走っています。

